英語記事を始めて1ヶ月、PVがぜんぜん伸びない

先月から、ブログに英語記事を追加し始めました。

日本語でずっとやってきて、英語圏にも届けてみたいと思ったのが理由です。ただ、始めて1ヶ月ほど経っても、英語圏のPVがぜんぜん伸びてきません。

「時間がかかるものなのかな」と思いながらも、どこか焦りに似たものがありました。

最初の仮説:ボリュームで補えるんじゃないか

最初に頭に浮かんだのは、こういう考え方でした。

「英語圏は検索ボリュームが日本語の数十倍あるんだから、順位が少し低くても、相対的には日本語記事と同じくらいのPVが取れるんじゃないか」

論理としては、悪くない気がしました。市場が大きければ、シェアが小さくてもそれなりの数になるはずです。

でも、実際に数字で考えてみると、崩れました。

たとえば仮に、日本語キーワードの月間検索数が1,000で、1位(CTR約30%)なら300PV。英語キーワードの月間検索数が10,000あっても、20位(CTR約0.5%)なら50PVです。あくまで数字の例ですが、構造はこういうことです。

ボリュームが10倍あっても、2ページ目に落ちるとこういう逆転が起きます。

CTRは順位によって劇的に変わります。1位で約30%、3位で約10%、10位で2〜3%、2ページ目は1%を切る。これは知識としては知っていたはずなのに、自分のデータに当てはめるまで、「ボリュームで補える」という甘い前提を持ち続けていました。

思い込みというのは、こういうところに静かに潜んでいるものです。

技術的な問題を疑う

次に疑ったのは、インデックスの問題でした。

ブログがSPA構成(JavaScriptで動的にレンダリングされるタイプ)の場合、Googleのクローラーが本文を読み取れず、インデックスに登録されていないことがあります。検索結果に出てこなければ、どれだけ良い記事を書いても意味がありません。

Google Search ConsoleでURLを検査してみました。

「URLはGoogleに登録されています」「ページはインデックスに登録済みです」

技術的な問題ではありませんでした。ひとつ、問いが消えました。

平均順位という数字の裏側

次に目に入ったのが、平均検索順位:6.3 という数字でした。

正直、思ったより悪くありません。1ページ目の中盤です。なのに、PVが伸びていない。

「順位が良ければPVが来るはずでは?」という前提が、ここで少し揺らぎました。

ただ「平均」は平均です。個別の記事を見ると、当然バラつきがあります。平均6.3の裏側に、何が隠れているのかを見ないといけません。

そこで3つの軸で記事を眺めてみました。

「表示回数多い × CTR低い」 の記事は、タイトルか検索意図とのズレを疑います。ただし順位が8〜10位の場合は、位置のせいであってタイトルの問題ではないことも多い。だから「順位」もセットで見ないと、誤診になります。

「表示回数少ない × CTR高い」 の記事は、ニッチだけどドンピシャで刺さっている状態です。こういう記事は、同じテーマで関連記事を積み重ねていくと、クラスター全体の評価が上がります。

そして一番目を引いたのが、「表示回数そこそこ × CTR低い × 順位4〜10位」 というゾーンでした。

ここは、タイトルとディスクリプションを直すだけでクリック数が変わる可能性があります。コンテンツを書き直す必要すらありません。最小の手数で改善できる場所です。

「もったいない記事が、いくつかある」

その瞬間、焦りが少し、手ごたえに変わりました。

データを読むというより、問いを立てている

改めて振り返ると、今回やっていたのは「データを分析する」というより、「問いを立てる」ことに近かった気がします。

問いを持って数字に向かうと、次の問いが生まれます。その連鎖の中で、ボトルネックがだんだん絞り込まれていきます。

これは、内省のプロセスとかなり似ていると思いました。

「何を感じているか」をいきなり問うより、「どんな事実があるか」から始めて、「その事実に対して自分はどう解釈しているか」を丁寧にほぐしていく。

数字を前にしても、自分の内側を見るときも、たぶん構造は同じです。

問いの質が、見えてくる景色を変える

今回の気づきを整理すると、こうなります。

「なぜ伸びないのか」という漠然とした問いのままでは、数字はただの羅列です。「技術的な問題か、コンテンツの問題か」「順位か、CTRか、ボリュームか」と問いを絞っていくことで、初めて数字が語り始めます。

あなたは、数字を前にするとき、最初にどんな問いを立てていますか?