はじめに
こんにちはSREエンジニアのMakiです。
この記事では戦略的トラブルシュートの方法論であるDECSARメソッドの紹介をします。
インフラ運用者の皆様、トラブルシュートって大変ですよね。
DECSARメソッドはトラブルシュートのやり方をアカデミックの視点から体系的に整理した戦略論です。
トラブルシュートのやり方に悩んでいるという方、ぜひこちらの記事をご覧ください。
DECSARメソッド
DECSARメソッドとは
DECSARメソッドは6つのステップで構成されるトラブルシューティング方法です。
トラブルシューティングの方法を学生に効果的に学習してもらうための標準化された手法としてCraig Ross氏とR. Robert Orr氏により考案されました。
DECSARメソッドは6つのステップ
Defining
the problem 問題定義Examine
the Situation 状況調査- Consider the
Causes
原因分析 - Consider the
Solutions
対応方針の検討 Act
and Test 実行と検証Review
Troubleshooting 振り返り
これらをステップの頭文字がDECSAR です。
それぞれについて具体的に解説します。
Defining the problem 問題定義
最初のステップではまず問題を定義し、トラブルシューティングの担当者は効果的な解決策を見つけるきっかけを最大化にするためにシステムの誤動作の原因を慎重に検討するようにします。
Examine the Situation 状況調査
第2ステップである状況調査では、トラブルシューティングの担当者がシステムについて全体について観測し、正常に動作しているものとそうでないものの両方に注意を払い観測し、後から振り返れるように記録を残します。
Consider the Causes 原因分析
第3ステップでは、問題の原因を検討し、トラブルシューティングの担当者がシステム障害の原因として考えられる理由を複数提示、問題の原因である可能性に応じてそれらを順位付けする必要があります。
Consider the Solutions 対応方針の検討
第4のステップでは、問題の解決策を検討し、原因分析と同じように対応の順位付けを行います。また、最初に試した解決策が失敗した場合に備えて、別のトラブルシューティングの実行方法がある確認します。
Act and Test 実行と検証
次のステップである実行と検証では、解決策が実行され、有効性を検証します。このとき状況調査で確認した内容と解決策実行後の結果を比較します。
Review Troubleshooting 振り返り
最後に、システムが修復されたら、トラブルシューティングの担当者は今後の対応をより円滑に行えるようにするためにシステムについてより理解を深めるように努めます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。改めて内容をまとめますと次のようになります。
DECSARメソッドは6つのステップで構成されるトラブルシューティング方法で以下のステップから構成される。
Defining
the problem 問題定義Examine
the Situation 状況調査- Consider the
Causes
原因分析 - Consider the
Solutions
対応方針の検討 Act
and Test 実行と検証Review
Troubleshooting 振り返り
トラブルシューティング・スキルは、ITプロフェッショナルにとって不可欠なスキルですが、抽象的で難しいと考えている方も多くいるかと思います。
まずは、このDECSARメソッドの考えを取り入れてどのようにトラブルシュートをするうえでの指標にしてみてはいかがでしょうか?
参考
-
Teaching structured troubleshooting: Integrating a standard methodology into an information technology program
Just a moment... -
Training in Troubleshooting Problem-Solving: Preparing Undergraduate Engineering Students for Industry
https://www.asee.org/public/conferences/20/papers/6900/download
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