この記事は内省と対話というテーマで、内省を促す立場の人、内省を深める立場のひとそれぞれが意識してほしいことをまとめ、内省と対話はどのような関係性について整理していきます。
はじめに
こんにちは 悩みや不安を前向きな行動に変える内省の専門家のタカシユウトです。
組織論、特に内省についての研究をし、ウェブサービスの開発やワークショップの開催をしています。
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内省と対話を通じて新たな自分の発見しよう
この記事は内省と対話というテーマでに書いていこうと思います。内省だけじゃダメなの?対話も必要なの?と思っている方もいるかと思いますが内省と対話によってどのような効果があるのか。そして意識してほしいポイントについて整理して説明していきたいと思います。
ジョハリの窓
ジョハリの窓という言葉をご存じでしょうか?
ジョハリの窓
自分が知っている自分 | 自分が知らない自分 | |
---|---|---|
他人が知っている自分 | 開放の窓 | 盲点の窓 |
他人が知らない自分 | 秘密の窓 | 未知の窓 |
このような4象限のマトリックスであらわされる心理学のモデルです。
▼こちらの解説がわかりやすいので載せておきます。
内省と対話をすることによって開放の窓の範囲が広がっていきます。
自分を開示するとともに、他者から自分の知らない部分についてもフィードバックをもらうことができます。また、面白いのは自分も知らない、他人も知らないという未知の窓から何かを発見できるということが起こります。内省と対話によってお互いに知らなかったことが引き出されるような瞬間があるんですね。
内省と対話の効果
では、内省と対話をすることによってどんな事がもたらされるのかについて解説をしていきたいと思います。
内省は自分自身と向き合い対話をすることで何かしらの気づきを得ることだと捉えています。
▼内省についての説明はこちらをどうぞ
ただ、一人で内省するだけだとどうしても限界があるんですよね。
どうしても自分の視野の範囲内で考えようとしてしまうので先ほど説明した開放の窓を広げるというのがなかなか起こりづらいんです。もちろん、一日一日を振り返って自分自身と対話をすることで新たな発見を得ることはできるのですが、深く自分の中に入り込んで内省をするということはなかなか難しかったりします。
対話がその場にあるとどうなるか。他者からの思いもよらぬ問いかけを受けて、痛いところ突かれたなとか、こういう視点で考えていなかったなとドキッとする場面が発生します。この瞬間は快の感情というよりはどちらかというと不快、痛みの感情を抱くことの方が多いと思います。ですが、そこからさらに自分自身と対話をして言葉に出すことで自分自身の気持ちが整理されていき、対話をする前よりも前向きな感情に変わっていきます。
内省と対話の場は強制的に自分自身の中に感情の揺らぎを引き起こす作用がありますが、それがあるからこそ、真っ向から自分と向き合うことができ、自分自身の成長の糧となっていきます。
内省と対話の場作り
では効果的な内省と対話の場を作るためにはどんな事を考える必要があるのでしょうか?
内省を促す人の立場、内省をする人自身の立場で考えておきたいことを記載します。
1on1についての記事も書いておりますのでこちらに記載いたします。
内省を促す立場で必要な姿勢
心理的安全性の確保
まずは「心理的安全性の確保」これが一番大事なことですね。
相手の人格を否定するような発言はしない。発言の秘密を守る。共感の姿勢を持つ。
このような空気が欠けていると安心して会話をすることはできないですよね。自分自身を開放しようという視点ではなくてどうしても防御する姿勢に入ってしまいます。
事実と感情を分けて会話する
「事実と感情を分けて会話する」姿勢も大切です。
会話の中で相手に介入するときは事実を引き出したいのか、感情を引き出したいのかは分けて会話するように心がけましょう。
これが混ざってしまうと本当に発見したいことは何なのかわからなくなり、雲がかかったような感じになってしまうんですね。サーチライトで照らしたいところがぼやけてしまう状態になってしまいます。
そのため、質問は丁寧に事実と感情を分けて会話をしていきましょう。
共感しながら俯瞰的に介入する
最後は「共感しながら俯瞰的に介入する」ことです。
共感の姿勢を示すことで話し手はこの場は自分のことを理解してくれる人が集まってくれているんだと感じて、積極的に話すことができるようになります。
一方で会話の状況を俯瞰的に見て、話し手が考えている視点を変えてあげたり、具体化や抽象化の後押しをする質問をしたりと相手がどのような問いを投げ掛けられたら、内省が深まるのだろうかと意識しながら問いを与えてあげる姿勢を持つことが大事です。
▼俯瞰的に介入する際におすすめのやり方
内省を行う立場で必要な姿勢
自分の言葉で言語化をする
内省と対話の場では様々な問いが投げかけられると思います。
その中には普段からよく考えていることや、あまり考えていないことなど様々な問いかけがあると思います。その中できちんと質問を受け止めて自分の言葉で言語化をしていきましょう。
頭の中ではイメージ出来ていても言葉にすることで改めて理解が深まります。
自分の身は自分で守る
言語化することと真逆のことに聞こえるかもしれませんがこれも必要なことです。
自分のことを開示していくことは積極的行っていってほしいのですが、どうしても踏み込まれたくない領域というのもあるでしょう。そのようなときはきちんと、この場では答えられないということを伝えましょう。それは悪いことではありません。
自分の気持ちや考えを素直に話す
会話の中では自分の考えや気持ちを素直に話しましょう。
ロジカルに話そうとか、この場に適した発言はこうだろうとかそういった思考は持たずにありのままに思ったことを話すことが大事だと思います。話の交通整理などは一緒に対話をしてくれている方がサポートしてくれます。
まずは自分自身の思考にブレーキをかけずに会話をすることがポイントになります。
まとめ
- ジョハリの窓
- 内省と対話の効果
- 内省と対話の場づくり
このような内容について記載しました。相手の内省を促す立場、内省を深める立場それぞれの立場でどういったことを心掛けて対話をしていけばいいのかを意識してもらえるきっかけになれば幸いです。
「内省と対話」について学びが深まる参考ページ
内省と対話について書かれている外部のページを紹介します。
- 『内省と対話』によって思考の質は高まるか?
- リーダーシップ開発と対話と内省(リフレクション)のデザイン、経験のデザイン。
- 第2回 マネジメント力を向上させるには(内省と対話こそがマネジャーを成長させる)
「内省と対話」について学びが深まるおすすめ書籍
リフレクティブ・マネジャー~一流はつねに内省する~ (光文社新書)
ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法
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